現在、日本国内では、様々な素材(アルミ、木、樹脂)を使った窓が販売されていると思います。
その中でも、最近の主流となりつつある窓が、樹脂の素材を使った窓である樹脂窓・樹脂サッシ
この樹脂窓・樹脂サッシは快適な住環境をつくるために誕生し、発祥はドイツと言われております。
断熱性・気密性に優れた樹脂窓・樹脂サッシは、一般的なアルミサッシと何が違うのでしょうか?
その為に、まずアルミサッシの事についてお話ししたいと思います。
日本国内で販売されている窓の種類
1.アルミのみ
2.アルミと樹脂のカバー窓
3.アルミと樹脂のサンドウィッチ窓
4.木製窓
5.樹脂窓・樹脂サッシ
窓枠を大きく分けると、この種類になると思います。
(※記事内情報引用元:LIXIL、三協アルミ、YKK AP各ホームページより)
アルミサッシとは
「アルミサッシ」は、現在の日本の住宅の窓の大半に採用されているメジャーな素材の窓です、
国内大手サッシメーカーにて販売し、これに色々な種類のガラスを組み合わせることにより、断熱性能は変わります。
しかし、もっともメジャーでポピュラーな窓ですが、気密や断熱性能に関しては・・・
基本、熱伝導率の非常に高いアルミ金属を使っているのですから、断熱性能が良いわけがありません。
昨今では、窓枠に黒などの濃色系の色を付けたりすることがトレンドとなっている為、夏場は表面温度が非常に上昇し
屋外の熱が屋内に伝わるのは、誰でも想像はつきますよね。
そのような材質の窓ですから、冬の場合、安易に屋内の窓枠本体で結露を起こしてしまいます。
アルミサッシのメリット・デメリット
メリット
アルミサッシは軽量で、加工がしやすいという素材であるため、全国の建具屋やサッシ屋にて簡単に製造が可能である為、色々な建物(一般住宅・リフォーム物件・ビル)に柔軟に対応ができます。
寸法の切りつめや、特寸対応など、サッシ屋や建具屋で簡単に製造が出来ます。また、素材が金属ですから他の素材の窓と比べても耐久性が高いと今までは思われていました。
また、製品単価も非常に安く抑えることが出来る為、分譲の住宅や、アパート物件などに数多く採用されております。
デメリット
さて、デメリットですが御覧の通り、アルミの素材が剥き出しになっておりますので、
外の気温と室内の気温の橋渡しヒートブリッジ(熱橋現象)を引き起こします。
屋内側の化粧として、結露隠す為の樹脂アングルを取り付けておりますが、
結局は表面に見えていないだけで、内部では完全に結露が発生し、
数年後には木枠などへのカビや汚れ、腐りによる腐敗の原因となります。
アルミ+樹脂のカバーサッシ
ここではあえて細かく分類しようと思います、このアルミと樹脂のカバーサッシとアルミと樹脂のサンドウィッチ窓を総称しアルミ樹脂複合窓と呼ばれておりますが、ちょっとした違いについて説明したいと思います。
アルミと樹脂のカバーサッシは、アルミ枠(アルミフレーム本体枠)に樹脂をサンドウィッチしていない窓と定義させて頂きます。(これに関しては後ほどご説明させて頂きます。)
画像引用:LIXILホームページより
上の画像を見て頂ければ解ると思いますが、アルミフレームの枠の上、アルミサッシの側面に黒い衣裳カバーの様な、樹脂カバーを被覆させ、目に見える表面部分の結露を隠しております。
しかし、上で説明させて頂いた、アルミサッシと同様に目に見えない部分では結露が発生しております。
アルミと樹脂のサンドウィッチ窓
アルミサッシの分類の中で一番の断熱性能を有する、アルミと樹脂のサンドウィッチ窓の紹介をしたいと思います。
複層ガラスにはウォームエッジ(樹脂スペーサー)ガラスとガラスの間にあるスペーサーです。
屋内側のガラスを押さえるのは樹脂カバー、
それと一番の違いは、アルミ枠本体に断熱性能の高い樹脂をサンドウィッチし、フレーム枠を形成しております。
ここまでする位なら、樹脂窓・樹脂サッシにした方が良いのでは・・・
と普通思いませんか?????
しかし、そうもいきません、大手サッシメーカー様には数多くの建具屋・サッシ屋などの特約店を無数に抱えております。
その方々達の事を守らなくてはなりません。
建具屋・サッシ屋が樹脂サッシの組み立てし販売すると、莫大な設備投資が必要になりますので、簡単に町工場で作ることは不可能なのです。
樹脂枠をカットし、端部を溶着して組み立てるといった事には、特殊な設備がないと製造は不可能なのです。
この様な理由で、結果として大手サッシメーカーは、樹脂窓・樹脂サッシをラインナップしているにも関わらず、率先してこの樹脂窓・樹脂サッシの販売を強化しない、
といった事も日本で樹脂化進まな大きな要因の一つなのです。