樹脂窓・樹脂サッシとは

樹脂やプラスチックというと、皆さんは汎用品の青いバケツを創造される方が多くいらっしゃると思います。


ポリプロピレン(PP)・ポリエチレン(PE)等を使った製品は、汎用樹脂(汎用プラスチック)と言われる物で
樹脂サッシに用いられる樹脂は、全くの別物の塩化ビニール樹脂(PVC)なのです。

「塩ビ樹脂」は塩化ビニル樹脂の略称で、ポリエチレンやポリプロビレン、ポリスチレン、PETなどと同じプラスチックの仲間です。
塩ビ樹脂の原料は60%が天然塩で40%は石油。他のプラスチックが100%石油から作られるのに比べ、塩ビ樹脂は石油資源を節減し、原料採取から製品の製造までの全工程のエネルギー消費量およびCO2の発生量が少ないのが特色といえます。また、プラスチックには「錆びない」「腐らない」という特長がありますが、塩ビ樹脂はさらに長寿命で燃えにくいという特長があります。

硬質塩ビ樹脂(PVC-U)は、下水道管や樹脂サイディングなどに使われる素材で、長期間の屋外使用でも
劣化しにくいものなのです。
また、樹脂サッシの色の劣化に関しては、サンシャインウェザー試験や屋外での暴露試験において
「目視では気にならない程度の変化」と耐候性試験の結果から得られております。

目次

樹脂窓・樹脂サッシの歴史

日本で初めて樹脂窓・樹脂サッシを製造販売を開始したのは、シャノンウインドウ(現在のエクセルシャノン)
で、今から45年も前(1976年)に製造販売をスタートしております。
それから約半世紀ほど経ちますが、約20年前から北海道での普及率は、ほぼ100%に採用率に至って
おりますし、現在では、住宅に採用される樹脂化率も日本列島を南下している状況です。

海外では盛んに採用されている樹脂製建材

特に北米、アメリカでは、樹脂やプラスチックを採用した建材の技術が非常に盛んであります。
樹脂・プラスチックは住宅の外壁であるサイディングにも多くの建物で採用されております。そして、
その樹脂サイディングの割れや変色、変形に関して、
一生涯の保証をしている樹脂サイディングメーカーも北米にはあります。

北米のように厳しい気候の国々では標準的に採用されており、アメリカとカナダの実に50%以上の住宅で樹脂サイディングが使われています。

樹脂サイディングは1965年、アメリカで製造が始まりました。その後1990年代にアメリカ・カナダで大きく飛躍。日本では1996年頃から販売が開始されてました。特に凍害によって外装材に問題が多く発生している北海道などの寒冷地から普及が進み、いまでは全国でその耐久性が高く評価されています。リフォーム市場の伸びからも樹脂サイディングの採用率は年々高まっており、今後は樹脂サッシと同様に大きな伸びが期待されています。

画像引用:ゼオン化成ホームページより

樹脂窓・樹脂サッシの安全性

塩ビ樹脂は血液バッグ、輸液・輸血セット、人工心肺など多くの医療機器の部材として使用されており、日本でも50年以上の実績があります。このような各種プラスチック製医療機器は、安全性と有効性を確保するため、薬事法の下で多くの基準が定められています。
これはあくまでも配合にもよりますので、一概には言えないと思います。

樹脂の配合に鉛を使用

塩化ビニール樹脂 PVCには、加工の際に安定剤という目的で加工時に添加されます。(今後詳しく説明いたします。)
そして、この安定剤で最も長い歴史を有するのが鉛系の安定剤で、全体の4割近くを占めていますが、
その使用量は年々減少しています。その安定化効果は抜群に優れており、長期の耐久性が求められる製品(電力ケーブル)や長時間の成形加工時間に耐える必要のある製品(大口径パイプなど)に使われています。
 その他、窓枠など、建材用途の異型押出の硬質塩ビ製品にも使われています。

ここを見落としてはいけません。この安定剤に関しては今後詳しくご説明いたします。

樹脂窓・樹脂サッシ基本構造

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