GX予算、窓リノベを2倍 給湯器は30万戸分投入

政府はこのほど、グリーントランスフォーメーション(GX)の達成を促進するためのGX投資奨励策を発表しました。今後の10年間で、「くらし関連部門のGX」に60兆円以上を投資する計画を示し、そのうち住宅・建築物には14兆円以上が割り当てられます。

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2024年度は今年度の2倍 40万戸以上の予算を計上

来年度には、断熱性能が優れた窓の改修を支援するために、2023年度の2倍にあたる40万戸以上の予算を計上します。高効率給湯器の購入を支援するために、30万戸以上の改修ニーズに対応できる予算を確保する予定です。全体的に、今年実施されている「住宅省エネ2023キャンペーン」を上回る予算が見込まれています。

環境省が推進「デコ活」

これに伴い、環境省は2024年度の「重点施策集」で、経済産業省と国土交通省と連携して実施する省エネルギーと二酸化炭素の削減を促進するプロジェクトについて説明しました。来年度の概算予算には、窓のリノベーションに1170億円、住宅のゼロエネルギー化(ZEH)促進に123億円、建築物のゼロエミッション化(ZEB)促進に150億円などが含まれています。また、この予算は環境省が推進する「デコ活」(脱炭素に貢献する新しい持続可能な生活を促進する国民運動)に関連したものも含まれています。

新築戸建ZEH+は補助額100万円

新築の戸建て住宅におけるゼロエネルギー住宅(ZEH+)への補助金は、100万円となります。断熱窓の改修に関するプロジェクトでは、既存住宅に対して窓(ガラス・サッシ)の断熱改修工事の50%を補助し、即効的なリフォームを奨励します。また、集合住宅の二酸化炭素削減プロジェクトにおいて、新築低層のZEH-M(3層以下)には40万円の補助金が、中層(4・5階)および高層(6~20階)には工事費の3分の1以内の補助率が適用され、既存の集合住宅の断熱リフォームにも支援が提供されます。

戸建て住宅のZEH化支援プロジェクトでは、新築戸建て住宅(注文・建売)には55万円の補助金が、ZEH+戸建て住宅には100万円の補助金が提供されます。さらに、外皮強化を行う場合には追加で25万円がサポートされ、既存の戸建て住宅の断熱リフォームにも3分の1以内の補助率が適用されます。さらに低炭素化に資する素材としてCLTの利用を促進するため、ZEH+の仕様に加えてCLTを一定量以上使用かつ蓄電システムを導入、あるいは先進的な再エネ熱利用技術を活用した場合には、蓄電システムに対して2万円/kWhの追加補助金が提供されます。

一方、高効率給湯器の購入を支援については、経済産業省は314億円の予算を計上。ヒートポンプ給湯機、ハイブリッド給湯機、家庭用燃料電池に対して購入費用の補助が行われます。

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